この章では、留為語で最も基本的な文の形を説明します。代名詞を紹介したあと、コピュラ文と存在文の2種類の文と、それぞれを否定する形を見ていきます。
1. 代名詞
留為語の代名詞は次のとおりです。
| 1つ・1人 | 2つ・2人以上 | |
|---|---|---|
| 一人称 | 我/私 | 我們/私們 |
| 二人称 | 尓 | 尓輩 |
| 三人称 | 他(他男・他女) | 他輩(他男輩・他女輩) |
| 人以外のもの | 斯 | 斯輩 |
自分を指す語
我と私は、どちらも「私」を表します。私は、自分を意図的に小さく見せるための語です。相手との関係をはっきりさせたいときや、自分を戒めるときに使います。どちらを使うかは文法の規則ではなく、その場面ごとに話し手が選びます。
相手を指す語
尓は、基本の「あなた」です。
それ以外の人を指す語
他は「彼」「彼女」を表します。性別を示したいときは、他男(彼)・他女(彼女)を使います。最初の1回だけ他男・他女と書き、あとは他で済ますことがよくあります。
「彼女は疲れたので、寝た。」
人以外のものを指す語
人ではないものを指すときは、他ではなく斯(これ・それ)を使います。
複数を表す語
2つ・2人以上を表すには、們と輩の2つを使い分けます。們は自分を含む複数(我們=私たち)、輩は自分を含まない複数(尓輩=あなた達、他輩=彼等)を作ります。
2. コピュラ文
「AはBである」「Aは〜だ」のように、主語が何であるか、どんな性質かを述べる文をコピュラ文と呼びます。コピュラ文では、次の3つのコピュラ動詞を使い分けます。
| 文の名前 | コピュラ動詞 | 意味 | 後ろに置く語 |
|---|---|---|---|
| 等価文 | 何 | AはBである | 名詞 |
| 呼称文 | 称 | AをBと呼ぶ | 名詞 |
| 形容詞文 | 很 | Aは〜だ | 形容詞 |
等価文
主語が何であるかを述べるときは、何を使います。
「これはりんごである。」
否定するときは、何の前に不を置きます。
「これはりんごではない。」
呼称文
名前を述べるときは、称を使います。
「私はRUIといいます。」
否定するときは、称の前に不を置きます。称を否定した文は、「りんごとは呼ばない」、つまり「りんごではない」という意味になります。
「これはりんごとは呼ばない(これはりんごではない)。」
形容詞文
主語の性質や状態を述べるときは、很を使います。
「このりんごは大きい。」
否定するときは、很の前に不を置きます。
「りんごは汚くない。」
3. 存在文
ものがあることを述べるときは、在か見を使います。どこにあるかは、その後ろに置きます。
「りんごが3つテーブルの上にある。」
見は、話し手が目で見て確かめているときに使います。在は、見ずにあることを述べるときに使います。
「りんごが3つテーブルの上にある(見えている)。」
否定
「一つもない」と述べるときは、主語の前に那(どんな〜も)を置き、不在とします。
「りんごが一つもない。」